幹細胞注射の費用相場はいくら?膝や腰の治療にかかる料金と保険適用を解説

幹細胞注射の費用相場はいくら?膝や腰の治療にかかる料金と保険適用を解説

幹細胞注射の費用は、治療法や投与する細胞数、治療部位、回数によって大きく変わります。特に脂肪由来幹細胞を用いる治療では、100万円を超えることも珍しくありません。この記事では、PRP療法や幹細胞治療などの費用目安から、膝・腰など部位による違い、保険適用、医療費控除、価格差が生じる理由まで解説します。

要約
【3秒でわかる】幹細胞注射の費用相場と料金のポイント
  • 幹細胞注射の費用相場:脂肪由来幹細胞治療で100万〜150万円前後(1回1部位)。PRP療法は20万〜30万円前後が一般的な目安です。
  • 保険適用と控除:公的健康保険や高額療養費制度は適用外(全額自己負担)ですが、治療目的であれば医療費控除の対象になります。
  • 価格差の理由:投与する細胞数、片膝・両膝の違い、培養施設管理費、事前検査代やアフターフォローの有無によって総額が変わります。

幹細胞注射の費用相場|治療法別

【比較表】再生医療・幹細胞注射の治療法別 費用相場と特徴の違い
治療法 費用相場(目安) 主な特徴・期待できる効果 おすすめな方
血液由来 PRP療法 20万〜30万円前後
(1部位・1回)
自身の血液中の血小板を濃縮して注射。組織の修復を促し、炎症や痛みを抑える。細胞培養の工程がないため費用を抑えやすい。 初期〜中度の痛みの方、まずは費用を抑えて再生医療を試したい方
細胞移植 脂肪由来幹細胞注射 100万〜150万円前後
(1部位・1回)
自身の脂肪組織から幹細胞を採取・培養して投与。傷んだ組織の修復や再生を強力に促す。細胞加工施設での高度な管理が必要なため高額。 慢性・重度の痛みにお悩みの方、根本的な病態改善を目指したい方
上清液 幹細胞培養上清液
(エクソソーム)
数万〜数十万円
(施術内容による)
幹細胞を培養した際の上澄み液を利用。細胞自体は含まれず、豊富に含まれる成長因子(サイトカイン)により炎症抑制や組織の活性化を狙う。 補助的なケアや全身のエイジングケア、炎症緩和を目的とする方

再生医療と呼ばれる治療には、PRP療法、脂肪由来幹細胞を用いた治療、細胞培養上清液など複数の選択肢があります。使用する材料や製造工程が異なるため、費用にも大きな差が生じます。それぞれの費用の目安を確認していきましょう。

PRP療法(多血小板血漿療法)にかかる治療費

PRP療法は、患者さん自身から採取した血液を遠心分離し、血小板を多く含む成分を患部へ注射する方法です。関節に対するPRPでは1部位20万円台から設定されている医療機関がある一方、使用するPRPの種類や濃縮方法によって30万円台以上になる場合もあります。幹細胞を培養する工程がないため、脂肪由来幹細胞治療と比較すると費用を抑えやすい傾向があります。

脂肪由来幹細胞注射にかかる治療費

脂肪由来幹細胞治療では、自分の脂肪組織を採取し、そこから得た細胞を培養して患部へ投与します。料金は1回100万円前後から150万円程度が一つの目安ですが、投与細胞数や部位によっては300万円を超えるケースもあります。脂肪採取、細胞培養、品質検査、投与など複数の工程が必要になることが、高額になる主な理由です。

幹細胞上清液(エクソソーム)注射にかかる治療費

幹細胞培養上清液は、幹細胞を培養する際に得られる液体を利用するもので、幹細胞そのものを投与する治療とは異なります。いわゆるエクソソームをうたう施術を含め、数万円から数十万円程度まで料金設定には大きな幅があります。製剤の由来や製造方法、含有成分なども一定ではありません。幹細胞治療と同じものとして料金だけで比較せず、何を投与する施術なのかを確認することが重要です。

幹細胞注射の費用相場|部位別

幹細胞治療を提供するSAクリニック院長からの紹介と再生医療について

幹細胞治療の料金は、膝・腰・股関節・肩など治療する部位によっても変化します。同じ治療名でも、片側のみか両側か、関節内への局所投与か、必要な細胞数はどの程度かによって総額が変わるため、表示料金の条件まで確認する必要があります。

変形性膝関節症の治療料金

変形性膝関節症に対する脂肪由来幹細胞治療では、1回1部位で100万円前後から150万円程度が一つの目安となります。ただし、細胞数を増やすプランでは150万円を超えることもあり、両膝を治療するとさらに費用が増える場合があります。比較するときは「幹細胞治療1回」という表示だけではなく、片膝・両膝のどちらの料金なのか、投与細胞数はいくつかまで確認しましょう。

慢性的な腰痛に対する治療料金

慢性的な腰痛に対する再生医療は、原因となる病態や投与方法によって治療内容が大きく異なります。局所治療だけでなく、慢性疼痛に対する細胞の投与として100万円台から200万円を超える料金が設定されるケースもあります。腰痛には椎間板、神経、筋肉、関節などさまざまな原因があるため、費用を調べる前に、そもそも再生医療の適応となる状態なのかを診察で判断することが欠かせません。

股関節や肩の痛みに対する治療料金

股関節や肩関節への幹細胞治療についても、1部位100万円前後から150万円以上になるケースがあります。一方、PRP療法であれば数万円から数十万円程度に収まる場合があり、選択する方法によって負担額は大きく変わります。痛みがある部位だけで治療法を決めるのではなく、画像所見や症状、これまでの治療歴などを踏まえて適応を判断することが大切です。

幹細胞注射の費用に保険適用はされる?

【公的制度一覧】幹細胞注射の費用に対する保険適用・医療費控除・高額療養費の違い
制度・控除名 適用の可否 費用負担に関する注意点・補足説明
公的健康保険
(3割負担等)
✕ 対象外 自由診療(保険外診療)となるため、診療・検査・注射にかかる費用は全額自己負担となります。
高額療養費制度 ✕ 対象外 保険診療の自己負担額を抑える制度のため、自由診療である幹細胞注射の費用は合算・上限額の対象になりません。
医療費控除
(確定申告)
◯ 対象になる 医師による変形性膝関節症や腰痛などの「治療目的」で行われる場合、年間の医療費控除の対象として申請が可能です。(※領収書の保管が必要)

膝や腰などに対して自由診療として提供されている幹細胞治療では、原則として健康保険は使用できず、治療費を患者さん自身が負担します。一方、医療費控除については条件を満たせば対象となる可能性があります。制度ごとの違いを理解しておきましょう。

自由診療で全額自己負担になる理由

自由診療として行われる幹細胞治療では、保険診療のような全国一律の診療報酬が設定されていません。そのため、診察や検査、脂肪採取、細胞培養、投与などにかかる費用は原則として自己負担です。「再生医療等提供計画が提出されていること」と「健康保険が適用されること」は別の話である点にも注意してください。治療前には総額と支払い時期を確認しておくことが重要です。

医療費控除を利用して負担を減らす方法

自由診療だからといって、必ず医療費控除の対象外になるわけではありません。医師による疾病の治療として行われ、その病状などに応じて一般的に支出される水準を著しく超えない費用であれば、医療費控除の対象となる可能性があります。一方、美容や健康増進を主目的とする施術などは扱いが異なります。領収書などを保管し、個別の判断については税務署や税理士へ確認すると安心です。

高額療養費制度が使えない注意点

高額療養費制度は、健康保険が適用される医療について自己負担が一定額を超えた場合に負担を軽減する制度です。自由診療として受ける幹細胞治療そのものは、原則として高額療養費の対象にはなりません。たとえば治療費が100万円を超えても、高額療養費によって一定額まで下がるわけではないため、契約前に自己負担総額を確認しておく必要があります。

幹細胞注射の費用が高額になる理由

脂肪由来幹細胞治療では、一般的な関節注射とは異なり、脂肪から細胞を取り出して培養し、品質を確認したうえで投与するまでに複数の工程が必要です。100万円を超える料金になる背景には、細胞を扱うために必要となる設備・人員・検査などがあります。

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細胞培養にかかる施設管理費

採取した脂肪組織から目的とする細胞を取り出し、治療に必要な状態まで培養するには、細胞を適切に取り扱える環境が必要になります。温度や培養条件を管理する設備だけでなく、作業環境の維持、専門スタッフ、人員教育、記録管理なども欠かせません。単純に「注射を1本打つ料金」ではなく、投与する細胞を準備するまでの工程を含んだ治療費として考える必要があります。

安全性を確保するための厳格な検査費

培養した細胞を患者さんへ投与する以上、細菌などによる汚染がないかを確認するための検査や、製造工程の管理が必要です。また、治療前にも血液検査などが必要になる場合があります。どの検査が料金に含まれているかは医療機関によって異なるため、「治療費100万円」という金額だけを見るのではなく、検査、培養、投与、診察まで含んだ総額を確認することが大切です。

幹細胞注射の費用がクリニックで大きく異なる理由

同じ「幹細胞注射」でも、80万円程度のプランと200万円を超えるプランでは、必ずしも同じ内容を比較しているとは限りません。細胞数、治療回数、片膝・両膝の違い、培養方法、検査や診察の範囲など、価格を構成する条件を一つずつ確認する必要があります。

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細胞を培養する専門施設の維持管理費

幹細胞は、採取後そのまま注射するのではなく、治療計画に応じて細胞加工施設で培養などの工程を経ます。細胞加工施設では、設備だけでなく衛生管理、品質管理、製造記録、専門スタッフなどを継続的に確保しなければなりません。院内施設を利用する場合と外部施設へ委託する場合でも費用構造は異なります。そのため、治療料金を比較するときには、どのような環境で細胞が加工されるのかも確認したいポイントです。

投与する幹細胞の品質や細胞数の違い

価格差を理解するうえで特に確認したいのが、投与する細胞数です。たとえば2500万セル、5000万セル、1億セルなど、細胞数に応じて異なる料金を設定している医療機関があります。細胞数が多ければ必ず治療効果が高くなると単純にはいえませんが、培養工程や必要な資材が変われば費用にも影響します。「80万円と200万円のどちらが得か」ではなく、何個の細胞を、どこへ、何回投与する計画なのかを比べることが重要です。

事前検査代やアフターフォローの充実度

表示されている治療料金に、初診料、血液検査、画像検査、脂肪採取、培養、注射、治療後の診察がすべて含まれているとは限りません。また、片膝の料金なのか両膝まで含むのか、1回分か複数回分かによって総額は変わります。治療後に症状や歩行状態を評価し、リハビリテーションまで含めて経過をみる施設もあります。料金表を見る際は、金額そのものより「その金額でどこまで受けられるか」を確認しましょう。

幹細胞注射の費用に関するよくある質問

幹細胞注射を検討するときは、治療費だけでなく、効果の持続期間や追加料金、治療回数についても疑問が生じやすいものです。特に高額な自由診療では、契約してから想定外の費用が発生しないよう、治療開始前に確認しておくことが重要になります。

1回の注射で効果はどのくらい持続しますか?

効果の現れ方や持続期間には個人差があり、数年継続する方もいらっしゃいますが、「1回で必ず○年間持続する」と一律に示すことはできません。変形性膝関節症に対する間葉系幹細胞治療では、12か月程度まで症状を評価した研究などがありますが、長期的な有効性や最適な投与方法については検討が続いています。年齢や関節の状態、生活習慣などによっても経過は変わるため、治療前に期待できる範囲と限界の両方を確認しましょう。

治療費用以外に追加で支払う費用はありますか?

医療機関によっては、初診料、血液検査、画像検査、脂肪採取費、培養費、麻酔費、再診料などが別途必要です。一方、これらをすべて治療料金に含めている場合もあります。特に幹細胞治療は、脂肪を採取した段階で培養工程が始まり、途中で治療を中止しても一部費用が返金されないことがあります。契約前に見積書を受け取り、追加料金とキャンセル時の扱いまで確認してください。

1回だけと複数回ではどちらがよいですか?

治療回数は、多ければ多いほどよいわけではありませんが、複数回投与したほうが効果は高いです。もっとも治療回数は、症状の程度や対象疾患、投与する細胞数、初回治療後の変化などを踏まえて判断します。複数回投与する場合は当然総額も大きくなるため、最初から回数だけを決めるのではなく、治療目的と評価方法を明確にしておくことが重要です。なぜその回数が必要なのか、どの時点で効果を評価するのかについて医師から説明を受けましょう。

PRPと幹細胞治療ではどちらが高いですか?

一般的には、脂肪由来幹細胞治療のほうがPRP療法より高額です。PRPは自分の血液を採取・分離して使用するため、1部位20万円台から提供されているケースがあります。一方、脂肪由来幹細胞治療は細胞の採取や培養、品質検査などが必要となり、100万円を超えることも少なくありません。ただし、価格の高い治療ほど自分に適しているとは限らないため、関節の状態や治療目的をもとに選択する必要があります。
SAクリニックでは25万円からご提供させていただいております。

膝や腰の痛みに悩む方は幹細胞注射の費用を確認して治療を検討しよう

幹細胞注射の1回の費用は、PRP療法で数十万円程度、脂肪由来幹細胞治療では100万円前後から150万円程度、治療内容によっては200万円を超える場合があります。ただし、これは全国一律に決められた公定価格ではありません。

大切なのは、提示された金額だけを比べないことです。投与する細胞数、片膝か両膝か、治療回数、細胞の培養方法、細胞加工施設、検査費用、治療後のフォローなどによって総額は変わります。

特に「80万円」と「200万円」の治療を比較する場合、同じ幹細胞治療という名称でも中身が異なっている可能性があります。投与細胞数やアフターフォローの有無が違えば、単純な価格比較にはなりません。

また、幹細胞治療は高額だから必ず効果が高い、細胞数が多ければ必ず改善しやすいと断定できる治療ではありません。変形性膝関節症に対する間葉系幹細胞治療では、痛みや機能改善を示した研究がある一方、研究ごとに細胞の種類や投与量、評価方法などが異なり、長期的な有効性については今後も検討が必要です。

まず現在の痛みの原因や関節の状態を確認し、保険診療を含む既存の治療と比較したうえで、再生医療を選択する意味があるのかを考えることが大切です。そのうえで治療を検討する場合は、総額だけでなく「何にいくらかかるのか」「どのような治療計画なのか」まで説明を受け、納得してから判断しましょう。

ご相談・お問合せ

SAクリニックでは、膝関節の状態やこれまでの治療歴を確認しながら、PRP療法や幹細胞治療を含めた治療方法についてご相談いただけます。

ヒアルロン酸などの注射を続けても膝の痛みが改善しない方、手術以外の選択肢について知りたい方、PRP療法や幹細胞治療に必要な費用や治療内容について説明を受けたうえで判断したい方は、一度ご相談ください。

高額な自由診療だからこそ、治療を受けることを最初から前提にする必要はありません。現在の膝や身体の状態を確認したうえで、どのような選択肢があり、それぞれにどの程度の費用が必要になるのかを一緒に検討します。

※当院の再生医療に関する診療は自由診療です。治療効果には個人差があり、すべての患者さんに同様の効果を保証するものではありません。適応や治療内容については診察のうえで判断いたします。

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参考文献

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厚生労働省「再生医療等提供計画の提出等について(概要)」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/saisei_iryou/plan.html

厚生労働省「特定細胞加工物等製造施設について(概要)」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/saisei_iryou/manufacturiungfacility.html

国税庁「No.1122 医療費控除の対象となる医療費」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1122.htm

この記事の監修医師
SAクリニック 院長 宮路 啓太
SAクリニック(神戸元町)院長

宮路 啓太 (みやじ けいた)

内科医 内科専門医

略歴

  • 2013年私立ラ・サール高等学校 卒業
  • 2019年神戸大学医学部医学科 卒業 / 加古川中央市民病院 初期臨床研修
  • 2021年加古川中央市民病院 循環器内科
  • 2024年隠岐医院 漢方内科 / 再生医療専門クリニックにて幹細胞治療に従事
  • 2026年SAクリニック 院長

資格・所属学会

【資格】 医師免許(2019年取得) / 内科専門医
【所属学会】 日本内科学会、日本循環器学会、日本整形外科学会、日本抗加齢医学会、日本再生医療学会

監修者メッセージ

再生医療・内科・漢方の経験を融合し、単に痛みを抑えるだけでなく、全身のコンディションを整えて「生涯ずっと自分の足で歩き続ける」ための医療をご提案します。長引くお悩みも諦めずにご相談ください。

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